自律神経の働きを理解してストレスと戦おう・・・②
さて、前回は、副交換神経の代表で「背側迷走神経」と「腹側迷走神経」、交換神経の代表である「闘争逃走反応」についてご紹介させていただきました。
「闘争逃走反応」に見られるように、他者が近づき過ぎるのは危険と反応するのが動物の本能で別の個体が近づくと交感神経が働き緊張するのがものなのですが、社会的関わりシステムは別の個体が近づいた時に生じる交感神経の興奮を抑制する働きがあるといわれます。
他人が近づいても「安心しても大丈夫」と自分に思わせ、相手に対してもそう思わせるような働きをすると言うことです。
これら3つの反応のどれでストレスに対処するかは、認知された脅威度によって変わると言われており最も高次な社会的関わりシステムが有効に機能している状態にあることで、味方である他者が近くにいても安心し合えて、過度に攻撃的になったり、過度に逃避的になったり、フリーズしたりせずに周りの人と協力をしながらストレスに対処することができるようになると言われています。
現在、あなたがストレスに曝されているとしたら、今の自分の状態がどの神経が優位か考えてみましょう。
「闘争逃走反応」の状態でしょうか? それとも極限の「フリーズ反応」でしょうか?
それらの反応はあまりにも長く続くと心身ともに疲れ果ててしまいます。
「社会的関わりシステム」に自分の状態を位置づけるためには、環境の変化や根本的な問題解決が必要になる場合もありますが、マインドフルネスやコンパッション呼ばれる手法によるアプローチも試みられています。
1日の内に優位な神経系が変化することもあると思います。自分で観察してみるのも良いかもしれません。