不眠症と睡眠リズム

カウンセリング・プレイスの勝山 智之です。
今回は、薬局でもご相談が多い不眠症と睡眠リズムについてお話させていただきます。

人間の体には、健康を保つための体内時計が備わっています。

朝、起きる前には徐々に体温が上がり、覚醒ホルモンが分泌され、「さあ、今日も1日頑張ろう!」とスイッチが入ります。日中の活動に向けて、交換神経が優位となり、活動しやすい体制を整えるホルモンも分泌されます。

夕方以降は、休息に向けた準備をはじめ、それに合わせ副交感神経が優位となり、入眠に向けた体制を整えるホルモンが分泌されます。

こうしたサイクルを受け入れることが、健康維持にはとても効果的ですが、こうしたサイクル通りの生活をすべての人が行うのは、難しいですよね。

こうしたサイクル通りの生活が難しい方も多いはず・・・
その上で、まずは最も大切な睡眠に関し、これだけはご注意いただきたい点を挙げさせていただきます。

体内時計では、21時以降から睡眠ホルモンが分泌され、次第に深部体温も下がってきます。深部体温とは、脳や臓器など体の中心の機能を守るために一定に保たれています。

入眠の際は、この深部体温を下げることがとても重要と言われています。

例えば、「食事や入浴は就寝予定の2時間前までには終えましょう」というのを耳にしたことがあると思います。これは、食事の消化や入浴後に深部体温を放出するために必要な時間と言い換えられます。

また、就寝前にストレッチや軽い運動もおすすめです。一時的に体温が上がりますが、その分、深部体温が放出しやすくなり、速やかな入眠につなげることもできます。

冷え症の方は、「手足が冷えて眠れない!」という人もいらっしゃいます。これは、手足の冷えを脳が察知して、深部体温を放出することを妨げているためです。そのため、冷え性を改善するために、毛細血管の血流を良くすることをお話しています。

「頭は冷たく、脚は温かく(頭寒足熱)」

是非、参考にしていただければ幸いです。